believing

「よっ、狩野。久しぶりじゃん!!」

先生に見つからないように
小声で話しかけた。
すると・・・

「お、松原か。いたんだ。気づかなかったよ。」

(むっかつく~!!一言多い奴だ・・・)

「ま、席となりだし、ヨロシク!」

気を取り直して明るく話しかける。

「おう。お前何部入るの?」

私は「バスケ部」とハッキリ答えた。
やはり狩野はサッカー部に入るらしい。

狩野との会話が終わると、
自己紹介TIMEに入った。
こういうのはサキにとって、
何気緊張するものである。

(みんなの自己紹介聞いて
 参考にさせてもらおう・・・)

そんな事を考えていたら
さっそくユリの自己紹介が始まった。

「浅原由理です。
 部活はバスケ部に入る予定です。
 よろしくお願いします!」

(あ、そんなモンで良いんだ・・・)

ちょっと安心した。
ユリもバスケ部なのは知っていた。
・・・というか4人ともバスケ部である。
小学校のときからバスケ少年団に
入っていた。
そういう事もあり、仲良しなのである。

その後数人が自己紹介をしたあと
リカの順番になった。

「稲田里香です。
 運動は大好きです。
 バスケ部に入ろうと思っています。
 これから1年間よろしくお願いします。」

リカは外見おとなしそうに見える・・・。
なれていない子の前ではおとなしい。
しかし本当は結構面白い子である。
そして何より・・・男子にモテまくっている。

リカの発表を聞き、
しばらくすると、いかにも
不良っぽい男子の順番になった。
興味は無かったけれど
なんとなく目に付いたので
聞いてみる事にした。

「杉本克成です。
 サッカー部に入ります。
 勉強嫌いです。
 よろしくお願いします。」

(なんだ、そんなに怖そうでも無いな・・・。)

その後もなぜか杉本を
目で追っている自分がいた。
彼は友達と楽しそうに
笑ったりしていて・・・
みんなに慕われていて
まさに人気者に見える。