きみだけが好き。




「そ?」


 八代くんは、軽く返事をして、前を向いた。


 ふぅ…。 


「森田」


「ん?」


 私は右を向く。


「これ、食べてくんない? 腹冷えた」


「…えっ?」


 八代くんはかき氷の入ったカップを私に差し出す。


 こ、こういうとき、どうすれば?


 受け取るものなのかな? わ、わかんない…。


「ホントは食いたいんだろ? いいよ」


 『違うよ、食べたいんじゃないよ』って言おうとしたけど、やっぱり私は、


「うん…ありがとう」


 って言った。


 きっとこれは八代くんの優しさから。


 私はストローで出来たスプーンを使ってかき氷を食べる。


 …なんだかドキドキする。


 あっ ブルーハワイだ。
 

「森田、危ない」


「きゃ!?」


 いきなり右側に引き寄せられる。


 つまり八代くんの方へ密着している状態。