きみだけが好き。






「ね…蒼介…こ、こわいよぉ」


お化け屋敷に入って数分。


辺りは真っ暗で、隣にいる蒼介さえも見えないくらいだ。



「今でこんなんじゃ、後から持たなくね?」



蒼介の声には、笑みが含まれていて。



いじわるだなぁ、なんて思っていたら。




「…ヒュゥウー」



「きゃっ⁉︎ な、なにっ⁉︎」



「ただの風だろ? んな怖がんな」



そ、そうか…風だったんだねっ。


蒼介に言われて、落ち着いたその時。



「助けてくれぇーッ!」


声がした方を振り向くと…。



「〜〜〜っ‼︎‼︎ い、いやぁーーーッ‼︎‼︎‼︎」



血だらけのおじさんが追いかけてきて。



私は、思いっきり叫び、逃げようとするけど、足が動かない。


や、や、いやぁっ‼︎



怖さのあまり、涙が出てくる。