その言い方もまた
あたしをいらつかせる。

「もーいいっ!」

怒りのままに電話を切る。
あ、おい…と悠ちゃんが
引き留める声など耳に
入ってこなかった。

わかってる。あたしが勝手に
怒ってるだけ。
悠ちゃんは気にも留めてない。
自分が嫌い、こんなわがままな
自分が大嫌い。

今さらながら母を憎むなどと
言ってられない。
自分でどうにかするしかないのだ。

はーあ…と大きく溜息をつき
ベッドから降りる。