も…もしかして…こいつ…

「「西園寺 渉!?」」

「え゛?」

ふと後ろを見るとなぜか悠ちゃんが
口をパクパクして立っていた。

「ぴーんぽーん☆てかおまえら
自己紹介聞いてなかったのかよ」

そう言ってメガネを外したままの
渉はとてつもなく翔ちゃんに
似ていた。

あたしたちが中学の時に
血のつながりはないのに
双子のように似た二人がいる!!
と、噂になったのが渉と翔ちゃんだった。

幼馴染のあたしでさえ、時々間違って
しまうくらい似ている。

そんな翔ちゃんと渉はとても
仲が良くて、あたしも渉とはよく遊んだ。

「で、翔は??何組??同じ高校なんだろ?」

そう、渉は知らない。
渉は翔ちゃんが死ぬ前、中1の夏休み前に
転校してしまった。

「あのね…渉…翔ちゃんは「翔は死んだ」

あたしの言葉は遮られ悠ちゃんの口から
渉に事実が伝わる。