次の日夏来くんの家に行くと

夏来くんと連絡がつかないと言う

どうしちゃったんだろ…

急に心配になった。

心臓がドキンと跳ねる。


「夏来くん…」


その日もその次の日も

夏来くんは帰ってこなかった

私はどんどん

抜け殻のようになっていった。


「ふー…ふふーん…ふふふふーん」

変な鼻歌を歌いながら

なにも食べずキャンバスの前に

座っている。

「梨桜…ご飯食べなさい」

お母さんの声がするけど

そんなの耳には入ってこない。

「ふーん…ふふふー…ふふーん」

変な鼻歌だけが聞こえる

「梨桜ー!?しっかり」

香織達も何度も来てくれたみたい。


私は日記を手にとった

夏来くんがいなくなったと気づいたあの日から

私の時間は止まってる

日記も止まった。



夏来くんの家族は行方不明として

何度も警察に行ったが

事件性はないと突き返された。


また学校がはじまった。

もうそろそろ私達は卒業だ。

確実に落ちた体重

見た目からもげっそりしてた。

けど学校には行った

学校にいると夏来くんが

ふっと出て来そうで。

そんな感覚がした