落ち着け、俺!
今の状況をよく確認するんだ!


俺は今、目の前にいる天使すぎる莉緒ちゃんに抱っこされている。
しかも莉緒ちゃんの愛犬(ダックス)マカロンとかいう犬の姿に!



どうしてこうなった!



あ、そういえば願い星地蔵に……


『莉緒ちゃんのすぐ近くにいたい!』


まさかね……
だってあれは言い間違えだったわけだし
神様もそこまで酷くないよな。



それより腹減ったな。
朝から何も食べてないわけだし



「ワンワン!(莉緒ちゃん、お腹すいた)」



「ん?どうしたの?」



莉緒ちゃんはそう言うと、俺の頭を撫でた。



いや、まじで天国ですわ。
じゃなくて、俺は腹減ったんだよ!



「クゥー(お腹すいたよー)」



「もしかしてお腹すいたの?」



おぉ、通じた!
俺は上機嫌に尻尾を振った。


「分かったわ、ちょっと待っててね」



莉緒ちゃんはそう言い残し、部屋を出て行った。