ドンッとテレビの方から流れてきて、画面を見ると今まで見たことのない聡さんの怒った姿があった。
「……ふざけんなよ。姉貴は金のために由香里を育てたっていうのかよ……」
「当たり前でしょ。あんな大金がなければ見捨ててたわよ、あんな子!」
「もういい……そんなに金が欲しければやるよ、その代わりもう二度と俺と由香里の目の前には現れるな!!」
「あら、そう。やっぱり聡は出来る子ね!行きましょう、哲さん」
今まで我慢してた涙が一気にこぼれ落ちた。
「……うっ…うぅ…」
「ティッシュ使う?」
私は神様からティッシュを受け取り鼻をかんだ。
「ズズッ……ありがどう」
「さてと、そろそろ時間だし決めてもらおうかな」
「決めるって?」
「このまま、お母さんとお父さんのいる天国で仲良く暮らすか現実世界で生きるかどっちか選んで」
私の答えはもう決まってる。
もう過去には戻らない、真っ直ぐにできた道を私は歩き続けると決めたから。
「その様子だと、選択肢はもう決まってるみたいだね。あ、そうだ!あの雌豚どもを地獄に突き落とすことができるけど、する?」
「しなくて大丈夫だよ!」
神様こわっ!!
