その後、ビデオを再生させるとテレビ画面には病院の廊下があり
そこには、美咲さんと哲さんがいて何か会話をしている様子だった。
「ねぇ、あの子今危険な状態なんでしょ。
このまま生かしたって可哀想なんだから死なせた方がきっと由香里のためにもなるし、姉さんたちも自分の娘に会えて嬉しいはずじゃない?」
………やっぱり私は……
「美咲……お前の気持ちはわかるけど、聡くんともちゃんと話し合わないと……」
「別にいいのよ!ほら、姉の特権ってやつ?
私にはその権利があるのよ!
それに気味悪いでしょ、死んだ姉さんがいるとか言っちゃってさあ
正直、一緒には暮らしたくないのよねー」
「……まあ、それもそうだな」
いらない子なんだ……
「す、すみませんッ!少し渋滞してて急いだんだけどってあれ?由香里はまだ手術中なの?」
「そうみたいね。聡、ちょっと話があるんだけど」
私は目に溜めた涙をこぼさないように、じっと耐えた。
「人間って本当、醜いよねー」
神様は私に聞こえるように、ポツリと呟いた。
「……そうかもね…でもそれはごく一部だよ」
「そう?神様からしたら、君も醜い人間の1人だと思うよ。
何回も同じ道を行ったり来たりして、そして永遠に抜け出せなくなって……うわあ…無限ループって怖いねー」
何も言い返せなかった……
本当、今まで何してたんだろう?
……馬鹿みたい。
