あとは美咲さんと哲さんだけだ。


「美咲、遅いわね。先に食べた方がいいんじゃない?」


「そうだな、せっかく由香里が作った料理だし、冷めないうち食べよう」


確かに温かいうちに食べた方が料理も美味しいよね。


「うん、そうだね。」


私は久しぶりの家族3人での食事を楽しんだ。



ご飯も食べ終わり、私は食器を台所へ持って行き、お皿などをうるかしといた。


ピンポン


「あら、誰かしら?」


「お母さんは休んでて、私が出るから」


私はそう言い、玄関へと向かった。


「はーい」


ガチャッとドアを開けると、そこには聡さんがいた。


聡さんはお母さんと美咲さんの弟であり、私の兄みたいな存在の人。
ちなみに哲さんは美咲さんの夫で、お母さんとお父さんが亡くなってから引き取ってくれたんだよね。


でも今は、お母さんもお父さんも生きている。
きっと皆が知ったら吃驚するんだろうな。