「どうか、家族が戻ってきますように。
神様、お願いしますね。」


私はもと来た道を戻り、急いで家へと向かった。


「ただいまー!」


……。


あれ?やっぱり願い星地蔵は迷信だったのかな?


「あら、由香里。帰ってたの?」



後ろを振り向くと、そこには懐かしいお母さんの姿があった。


「……お、お母さん」


「どうしたの?学校で嫌な事でもあったの?」


「ううん。違うの、ただ嬉しくて……」


お母さんは、私が泣いている意味が分からず、ただただ困っていた。


私は涙を拭い、お母さんの持っている重たい荷物を持ち、お母さんと一緒に晩御飯を作る事にした。