願い星地蔵




俺は鼻で器を莉緒ちゃんに返した。


「あれ?お腹空いてないの?」


「ワンワンワン!(流石にドッグフード無理っす!)」


「もしかして、おやつが食べたいの?」


なぜかおやつと聞いただけで、自然と尻尾を振ってた。



「ふふっ、おやつはご飯食べた後じゃないとダーメッ!
じゃあ、私は用事があるから
また明日、遊ぼうね」


まじかよ、俺の作戦が失敗しただと……


おいおい、俺に犬のフードを食えと言うのか?
俺は元人間だぞ!



いや、待てよ
今は犬なわけだから、ドッグフードも犬の味覚で美味いって事はないだろうか。


俺は勇気を出して、ドッグフードを一つ食べてみた……




あれ……



い、意外といけるかも
てか、俺よりも美味いもん食ってんじゃねか!!
クソッ!犬のくせにッ!!
人間の俺より、いいもん食ってんじゃねえよ!