ニット帽の言葉に俺は何も言えなかった 確かに、あのままアソコにいれば俺も触手に巻き込まれていただろう 「けど…。」 俺は右手を見た あの時、柚子の手を… 「掴むことが出来なかった…。」 目の前で離れていく柚子 俺はただ…見ているだけしか… 「…窓から外、見てみろ。」 「?」突然の言葉に俺は首を傾げる 「あの子の事と…これからのお前の事…どっちにも繋がってる。」 少し切なそうに言うニット帽に、俺は疑問を抱きながらも カーテンを開いた