その声は、確かに『志穂』のものだった だけど、まるで社長室のようなデスクの奥 天井まで届くような窓の前には、『少女』の姿 確かに、志穂は『少女』だった けれど、それも渚達がまだ現役で動いていた頃の話 今ではちゃんと年をとっていいおばさんの筈 それに、『少女』と表すには似つかわしい全てを見透かしそうな瞳 その瞳は、見覚えがあった 「…まさか、來…?」