一瞬、沈黙が走った
「…大地が。」沈黙を破ったのは、亜未の掠れるような声で
「大地が…生きてる。」
そう呟きながら、彼女は堪えていた涙を流した
『伝令です』
フォン、と音を立てて入ってきた、一つの丸いオレンジ色の光
特殊部隊が使っている伝令方法だ
『報告 街で、反学園勢力によって次々と部隊が襲われています。負傷者多数、本部隊が狙われている事から、'能力者狩り'と断定。
敵は、本部に近づいています。すぐに戦闘準備に入って下さい。』
「「「!!!」」」あまりの報告に、皆言葉を失った
「反学園勢力…。」
倉崎…何で…!!
「…彼等も勝負をかけてきたか。」
來はそう小さく呟いた
「來、何が起きてる?」
「もうすぐ、敵が発動した魔法が完成し、黒の結晶が作成される。それまでに、反学園勢力は能力者を殲滅しようと動き出したんだよ。」


