「stay…。」俺はstayの方に視線を移した
stayは凭れていたドアから離れ、俺と向き合う
「今回の敵は彼女の幼馴染みである魔族だ。なら、お前がみてる夢と、來が手に入れた夢…それがもし同じだったら…。」
「…春の中に、『杉浦大地』の記憶が眠っている。」
『杉浦大地』
その名前を聞いた途端、ドクンと鼓動が跳ね上がった
「…來まで、何を…。」
「…もし、本当に君の中に『杉浦大地』に繋がるナニカが眠っているとしたら…。」
カツッ、と來の靴音が響く
來は、俺の瞳を真っ直ぐ見て
「『杉浦大地』は…生きているのかもしれない。」


