「…。」幼馴染みという言葉に、俺は反応する
その瞬間を、渚に見られていたことなんて全く気付かなかった
「その、幼馴染みは…。」
「『彼』は何とか助かりました。昔から…『彼』には不思議な光の力があったから。」
「もしかして、能力!?」
美憂の言葉に、亜未は「恐らく。」と頷いた
「貴方方の間でそう呼ばれている力…『彼』が持っていたその力のおかげで、大切な幼馴染みを救うことが出来たんです。」
「え?ちょ、ちょっと待った!!!」
直がもう限界!と頭を抱えた
「えーっと…お前の幼馴染みは、その不思議な力を持ってる奴で、そいつはレミエル?に操られてる魔物に襲われていた…んだよな?
なのに、そいつの力のおかげで幼馴染みは救われ…へ?」
「つまり、幼馴染みは2人居た。しかも、人間と魔族…1人ずつ。」
愁の解説に、直は目を丸くして
バッ、と効果音がつく勢いで亜未の方に向き直った
「ハイ…地上に降り立って最初に見た光景は、幼馴染み2人が戦っている姿でしたから。」


