皆1度言葉を失った
「当初は魔物だと判明しておらず、警察は犯人不明のまま捜査をしていました。しかし解決することもなく、被害者は増え続けて…。
ついに、私の友達も被害に合いました。」
「「「!!」」」皆が息を飲んだのが分かった
亜未は悲しそうにぎゅっと布団を掴む
「その中で、私達天使に強化訓練の案内が届き、私は地上にを後にしました。これ以上、大切な人達が傷付くところを…見たくなかったんです。
そこで…。」
そこで
この後に続く言葉
「…私達天使の、王にあたる方が…魔物の本能を意図的に暴走させ、人々を襲っていた事を聞きました。」
皆の目の色が変わる
争いを好まない筈の天使…しかもその王が、自ら平和に終止符を打った
そんなこと、あり得ない
「その方…レミエル様は、天使こそ世界を統べる存在だと。その為に、魔物と人間を滅ぼすんだって…そう言って…。」
「…いかれた野郎だな。」
チッ、と夾は舌打ちをついた
「そんなの間違ってる、そう思って私はレミエル様の計画を止める為に、もう一度地上に降り立ちました。
そこで…大切な幼馴染みが、襲われているのを見かけて…。」


