ガチャーーと開いた先は、少し広めの個室 目の前にあるベット以外は何もないけど、不思議と狭くもない そして…そのベットに腰掛けながら窓から外を見ている少女 「…亜未。」 俺の声に、彼女の指がピクッと反応した そして、驚いたようにその碧色の目を丸くして 「…あっ…。」と声を漏らした 「…貴方が、'大いなる実り'の中に来てくれた人…?」 あの大樹の事だろう、と俺はとりあえず仮定して 「あぁ。」と頷いた 「名前、聞いてもいいかな?」 耳を撫でる、とても心地いい声だった 「…二宮春。」