魔族にも、倉崎にも思い通りにさせない
絶対に…!
「…ほんと、親子揃って世話が焼けるぜ。」
stayはそうニヤッと笑って、俺に背を向ける
「待てよ!」部屋から出て行くstayを俺は止めた
「來に聞きたい事があるんだ。アイツ、今部屋にいる?」
あの遠い記憶を思い出して、護りたいという純粋な気持ちが溢れた瞬間
同時に、幼い俺にそんな想いを教えてくれた人がいた気がする
その人の顔も名前も思い出せないけれど
何故か…胸騒ぎがするんだ
來に聞けば、何か分かるかも…
「…アイツとは今、話は出来ねぇよ。」
「えっ?」俺は目を丸くした
振り返ったstayの表情はどこか悲しそうで
だけど、仕方ないと決意した瞳
「アイツの心は今、夢の中で眠ってるからな。」


