COMMから、葵のそんな言葉が聞こえた 「了解。」愁は通信を切る 「魔物だな?」 「あぁ…。木が生い茂っていて視界が悪い。気をつけろ。」 愁の言葉に、俺達は頷いた そして神経を集中させながら、辺りを見渡す ーー君のこと…ずっと美味しそうだと思ってたんだ、二宮君?ーー 鉄仮面の不気味な笑顔が脳裏に浮かんだ すぐにその笑顔を頭から消し去る っ…余計なこと考えてる場合かよ… 「春、後ろだ!」