この時の來はとても真剣で
その威圧感から…俺達は頷いていた
「陣は前に説明した転送室に用意してあるよ。
準備が出来次第、すぐに向かって。」
「「「…了解。」」」
それだけ告げると、來は俺達に背を向けて出口へと歩き出す
その後を、何か言いたげな顔をしながらstayは着いて行った
「…能力を使う、魔族…か。」
「あの理事長があそこまで慎重になるんだ。一筋縄でいく相手ではないだろうな。」
愁の言う通りだと思った
「今は、理事長の意向に従おう。」
ーー貴重な命を無駄にするなーー
stayのそんな声が、頭に響いた


