任務、その言葉にみんなは反応する
さすがの俺でも、事の重要さは理解した
「ついに協会は動き出したか…!待ち侘びたぜ。」
「直はともかく。
任務が与えられるって事は、協会の方針が決まったのか?それとも…時間が無くなった?」
負のオーラを漂わせる直を放置して
みんな、愁の問の答えを待っている
來は静かに首を横に振った
「…君達には話してなかったけど、あの球体が現れてから、魔物が凶暴化して人間を襲っているんだよ。」
「「!!」」俺達は目を丸くする
確かに、俺達は外の状況を全然知らなかった
窓から見える限り、建物はまるで大地震の後みたいに崩壊してるし、人の姿は見えなかった
けど、魔物が襲っていたなんて…!!
「街の人達の被害は!?」
「すぐに協会が対応して、多くの部隊を送り込んでる。おかげで、避難シェルターへの移動は進んでるわ。」
來の言葉に、俺達は安堵の息をついた
「けど、球体の側…春君の学校周辺にはまだ手が届いていなくてね。その辺りは魔物のレベルが高くて、他の能力者じゃ厳しい。
だから君達には、その人達の避難を手伝ってもらいたい。」


