「だったら、これももういらないよね。」

すみれの手が、私の髪に伸びてきた。

「え?」

すみれは、私の髪飾りをつかんだ。

布でできた、鈴蘭の髪飾りを。
13歳の誕生日に、しょうがくれた、プレゼント。


私はとても気に入って、その日以来毎日この髪飾りをつけていた。