月と太陽

梨子も今日のわたしと同じように、幾つかの質問をされて、療養が必要と判断されたらしい。

その日初めて会ったタケルの家に行くのも、日下家で療養することになったのも、不思議と恐くも嫌でもなかったと梨子は言った。

梨子もまた、両親との問題を抱えていたため、自分の家を出ることは嫌ではなく、むしろ嬉しかったと話した。

日下家での療養生活をする中で、梨子は今の心の支えに出逢った。

それは、匡人だ。

タケルと仲が良い匡人は、よく日下家に遊びに来ていたらしい。

最初は匡人を避けていた梨子だったが、無理なく接してくる匡人に次第に心を許し、惹かれていったそうだ。