月と太陽

「しずくに笑顔になってもらいたいのよ」

亜利沙の言葉にわたしは決心した。

「よろしくお願いします」

そう言って、わたしは頭を下げた。

顔を上げると、お父さんもお母さんも、そして亜利沙もわたしに微笑みかけていた。

亜利沙は、わたしをギュッときつく抱き締めた。

「妹ができたわ〜!」

「妹」という響きがわたしの心にスッと入ってくる。

本当のお姉ちゃんが出来たようで、1人っ子のわたしには嬉し過ぎた。

家から持って来たい物はないか、そんな話をしながら、必要書類に名前を書いていく。

これから、日下家に入院するわけだが、入院なんて感覚は全くない。

それどころか、あの家に帰らなくて済むかと思うと、心が落ち着いた。