月と太陽

わたしは時間はかかったけれど、お粥を完食した。

無理にではなく、わたしが単に食べるのが遅いだけだ。

食後に出してくれた紅茶を飲みながら、一息つく。

タケルのお母さんは、キッチンで洗い物をしていて、亜利沙は1人掛けのソファーからわたしの隣へ移動して来た。

「タケル、心配してたのよ」

亜利沙が言った。

わたしなんかを心配してくれていたなんて、何だか申し訳ない気持ちになった。

わたしは「ごめんなさい…」と呟いた。

「別に謝ることないのよ。ただ、本当に心配してたの。タケルだけじゃない、わたしも母さんも父さんも、涼だって」

涼の名前が出てきたのは意外だった。

涼は、亜利沙にしか興味がないように見えていたからだ。