月と太陽

丁度いい塩加減だ。

ただのお粥と言ったが、わたしにはご馳走に感じた。

美味しくてたまらない。

お世辞でも何でもなく「美味しい」と、言葉が自然とこぼれる。

タケルのお母さんは「よかった」と微笑んだ。

「いい匂い」

亜利沙が匂いに誘われるように戻って来た。

「母さんのお粥美味しいでしょ?あたしもよく、体調悪い時とか作ってもらうんだ〜」

そう言いながら、亜利沙は1人掛けのソファーに座った。

「こんな美味しいお粥食べたら、すぐ元気になっちゃうね」

わたしはそう言って、もう一口食べた。

本当に元気が湧いてくる気がした。

上手く説明出来ないけど、数分前のわたしより確実に元気だ。

はたから見ると、まだまだ元気には見えないかもしれないけれど。