月と太陽

タケルと亜利沙は、実は姉弟である。

以前タケルが少しだけ、自分の家族のことを話してくれたことがあったのだ。

しかし、血の繋がりはないらしい。

2人共、両親とも血は繋がっていないらしく、幼い頃に養子として迎えられたのだそうだ。

でも、血の繋がりはなくても、タケルの話を聞く限り、愛情溢れる家族に感じた。

血の繋がりがあったって、我が家のように心がバラバラで愛情の「あ」の字も感じないような家族だってあるのだ。

血の繋がりなど関係ないと、わたしはそう思っていた。

「そういえば、匡人と梨子は来ないの?」

わたしはタケルに訊いた。

タケルは窓の外を眺めていた視線をわたしに向けると「あいつらはデートで忙しいらしい」と答えた。

「それに梨子が居ない方がしずくは気を使わずに楽しめるだろ?」

そう言って、タケルは笑った。