月と太陽

「今日、亜利沙の誕生日パーティーをするんだ。しずく、時間あるよな?夕食、うちで済ませて行けよ」

そう言うタケルは優しく微笑んだ。

わたしがいつも家で1人なのを知っているから、誘ってくれたのだろう。

これほどに人の優しさを感じたのは初めてだった。

「で、でも、わたしプレゼントも何も用意してないよ」

「プレゼントなんていらないのよ。気にしないで」

運転席から顔を出し、亜利沙が言った。

「亜利沙、何歳になるの?」

「19よ」

亜利沙はそう答えて、車を出した。