月と太陽

「この感じじゃ、何か残っていたとしてもカロリーメイトくらいね」

次々と商品をゲットしていく周りの生徒を見ながら、麗佳は言った。

「わたし、カロリーメイト好きよ」

いつだったかも、こんなやり取りをしたなぁ。

そう思っていると、わたしと麗佳の間に手が伸びてきた。

その手には、焼きそばパンが軽く握られている。

その手に懐かしさを感じながら、わたしは振り向いた。

「1つ貰ってくれないか?2つ買ったんだけど、1つ余る予定なんだ」

その手の持ち主が言った。

わたしは思わずクスリと笑い、彼の言葉に答えた。

「じゃあ、お金払います。いくらですか?」

財布を開けようとするわたしの手の上に、彼は焼きそばパンを置いた。

そして、わたしの腕を掴み、片眉をつり上げて微笑むのだ。