月と太陽

その日の昼休み。

わたしたちは4階にあるラウンジにいた。

1年生がたまに通り過ぎて行くが、そんなのは気にならなかった。

ベンチに座り、お弁当を食べるわたし。

タケルは、わたしの隣で焼きそばパンをかじっていた。

「しずく、ありがとな」

タケルの言葉にわたしは首を上げる。

タケルは、あと3分の1ほど残っている焼きそばパンに視線を落としていた。

「俺、行かないで欲しいって言われると思ってた。しずくがそう願ったら、そうしようと思ってたんだ」

わたしはお弁当を横に置いた。

そして、タケルの腕に自分の腕を絡ませ、そっとタケルの肩に頬を寄せた。

「タケル…、アメリカに行っちゃっても、わたしのこと忘れないでね」

そんなことを呟いてみると、タケルは静かに笑い「馬鹿だな」と言った。

「忘れろと言われる方が無理だ」