月と太陽

「しずく!お誕生日おめでとー!」

姿を現して、そう言ったのは亜利沙。

その後ろには、お母さんの姿もあった。

誕生日?

わたしはすっかり忘れていた。

今日がわたしの17歳になる誕生日だということを。

リビングを見渡すと、壁に花の飾りがしてあり、「Happy Birthday」と描かれた可愛いハート型の風船なんかもあった。

「ありがとう…、凄いビックリした」

驚きのあまり、うまく喜びを表せない。

それに「お誕生日おめでとう」なんて言われたのはとても久しぶりで、心がくすぐったかった。

もう何年も誕生日なんてお祝いしてもらっていなかったのだ。