月と太陽

わたしは、初めての体験をした。

また一つ大人になった気分だ。

あの一瞬一瞬を心と身体はまだ覚えている。

バスローブの紐が解かれる瞬間。

タケル越しに見上げた揺れる天井。

タケルの荒い息づかいに熱い身体。

感じたことのない痛み。

一言で言えば幸せだった。

「今までにない最高の誕生日だったよ」

眠りに落ちる前に、タケルがそう囁いていた。


目が覚めると、部屋の中は明るく、日差しに照らされていた。

わたしはタケルに腕枕されて、包まれるように眠っていたようだ。

タケルはまだ眠っている。

わたしはその唇にそっとキスをした。

わたしからのキスは、これが初めてだった。