月と太陽

コンコン

わたしは壁を鳴らしたあと、タケルの返事を待った。

しかし、返事はない。

今日はどこにも出掛けてないはずだから、部屋にいると思うんだけど。

わたしはもう一度、ノックをした。

コンコン

耳を澄ませるが、やはり返事はない。

タケルは、わたしに怒ってるのだろうか。

怒られるようなことをした覚えはないけれど…。

それか、寝てるのかな。

そうであればいいけれど、無視されている可能性を考えてしまい、居ても立ってもいられなかった。

わたしは直接、タケルの部屋のドアをノックした。

やはり、中から声もないし、ドアを開けてくれる気配もない。

悪いと思いつつも、わたしはゆっくりとタケルの部屋のドアを開けた。