月と太陽

「おるぁ!」と勢いだけは良いロン毛男。

その拳をクールに避けて、蹴りを喰らわせるタケル。

匡人はまるで楽しんでいるかのように、余裕な表情を見せて、振ってくる拳を軽々と避けていた。

涼もまた余裕があるのか、しばらく手を出さずに避け続けていると思えば、隙を見て一撃を喰らわせている。

すると、背後からシャッシャッと草むらを掻き分けて歩く人の足音が近付いて来た。

わたしと梨子は、同時に振り返った。

「あ、あんた…!」

梨子がそう言って、わたしを背後に隠す。

そこには、幸ちゃんの姿があったのだ。