月と太陽

「俺たち最近、退屈してるんだ。あいつがこだわる女がどれだけの物なのか、興味がある。是非、遊んでみたい」

そう言って、強引にわたしに近付こうとするロン毛男。

わたしの前に立ちはだかり、その胸倉を掴んで阻止したのは涼だ。

梨子はわたしの耳元で囁いた。

「この中で一番強いのは、涼なのよ」

わたしは、驚いた。

涼が一番強いだなんて、意外だったからだ。

ガタイ的には、一番匡人が強そうに見える。

すると、胸倉を掴む涼の手を払いのけ、ロン毛男が涼の頬を拳で殴った。

わたしは目をつぶった。

人が殴された瞬間を初めて見た。

涼は殴られた勢いで倒れ込みそうになったが、何とか態勢を立て直していた。