月と太陽

あのあとの記憶があまりない。

けれど、こうして月曜日を迎えている。

熱はもうすっかり下がり、わたしは元気だが、タケルはまだ喉をやられていて声が出なくなっていた。

しかしタケルも熱は下がったから、学校には行くようだ。

わたしは制服に着替えて部屋を出た時に、今日初めてタケルに会ったのだか、お互い一瞬だけ時が止まったかのように見つめ合った。

その時を再生させたのは、わたしだ。

「お、おはよ」

わたしが挨拶をすると、タケルが微笑み、ゆっくりと歩み寄って来た。

昨日のドキドキが蘇る。

タケルはわたしの目の前で立ち止まると、わたしの頭にキスをした。

声が出ないタケルの挨拶代わりだった。