月と太陽

わたしはそっとドアを開けた。

そこには、ベッドに横になるタケルの姿があった。

タケルはわたしを見ると、ゆっくりと身体を起こした。

「大丈夫か?」

先にそう言ったのはタケルだった。

どう見ても、わたしよりタケルの方が辛そうだけれど。

「わたしは大丈夫、もう寒気しないし。わたしよりタケルの方が大丈夫じゃないみたいね」

わたしはタケルに歩み寄りながらそう言うと、ベッドの端に腰を掛けた。

タケルの手に触れてみると、とても冷たい。

わたしは両手でタケルの手を握り締めた。

「しずくの手、あったかい」

タケルがかすれた声で言う。

喉もやられてしまったようだ。