月と太陽

タケルは起きてるかな。

大丈夫かな。

そう思い、思い切って壁をノックしてみた。

コンコン

わたしが鳴らして、返事はすぐに返って来た。

コンコン

タケルは起きていた。

次にわたしは3回ノックをした。

「そっちに行ってもいい?」という意味だが、タケルの返事はどうだろう。

一度なれば「Yes」、鳴らなければ来て欲しくないということだ。

わたしは壁に神経を集中させた。

…コン

壁が鳴った。

わたしはベッドを下りた。

足元がフラつき、ベッドに手をつく。

態勢を整えて、髪を手ぐしでとかし、部屋を出る。

向かう先は、隣のタケルの部屋。

一つ深呼吸をして、タケルの部屋をドアをノックする。

「どうぞ」

中からかすれたタケルの声が聞こえた。