月と太陽

お昼少し前に家を出たわたしたちは、街中にやって来ると、まずはお腹を満たそうとハンバーグレストランに入った。

デートらしいことが初めてで、ドキドキのあまり食がなかなか進まない。

けれど、食欲のないわたしを見たら、きっとタケルは心配してしまう。

そう思い、ハンバーグに添えられてサラダまで全て頑張って完食した。

お母さんの料理をきっかけに食べることが好きになったわたしは、今だからこうして一人前を食べられるようになったけれど、まだ日下家にお世話になる前は食べることに興味がなく、何かお腹に入れればいいと思う程度だった為、胃が小さくなり一人前も食べることが出来なかった。

あの時の自分と今の自分を比較してみると、だいぶ生きている人間になれた気がする。

あの時のわたしは目が虚ろで、まるで顔に表情を描かれたマネキンのようだったように思えた。