そのあとすぐ、匡人と梨子、涼がやって来た。

匡人はお目当てのメロンパンが買えず、仕方なく買ったあんパンを持って、不満そうな顔をしている。

匡人がメロンパン好きだなんて、少し笑えた。

涼はいつもながら、フェンスに寄りかかりながら、クールにカロリーメイトを頬張る。

梨子はわたしの隣に腰を掛けると、自分で作ったお弁当を広げた。

彼らと一緒に居る時は、自分が自分でいられて、生きている実感が出来た。

ここがわたしの居場所なんだ。

そう思えたことが、嬉しくてどうしようもない。

今まで人を信じ切れずに生きてきたけれど、今なら胸を張って言える。

彼らはわたしにとって特別な存在です、と。