月と太陽

わたしは、黙って頷いた。

みんなの視線がわたしに集まる。

悪いことをしたわけでもないが、なぜか自分が批難を浴びているように感じた。

「しずく」

わたしの名前を呼ぶ幸ちゃん。

わたしを見るタケルの目は、不安そうに見えた。

「大丈夫よ」

タケルを見上げてそう言うと、タケルは「わかった」とでも言うように一つ頷いた。

わたしは幸ちゃんの目の前までゆっくりと歩いて行った。

幸ちゃんへの印象が変わったことが、足取りを重たくさせていた。

「なに?」

自然と自分の表情が曇っていくのがわかる。

そんなわたしに幸ちゃんは、何かを差し出した。