月と太陽

お化け屋敷は予想以上に好評で、次から次へと人が並んだ。

お金を受け取り、整理券を渡すだけだが、休みなく続けなくてはいけないその作業に息が苦しくなり、逃げ出してしまいそうになった。

「楽しもう」というタケルの言葉を思い出し、合間に三日月に触れる。

ムーンストーンが少しだけ、この不安を吸い取ってくれたような気がした。

「ちょっとお客さ〜ん!あたしも手、空いてるわよ!」

わたしの目の前に並ぶお客に向かって、麗佳が言った。

わたしの前に並んでいるお客は、見慣れない制服を着ている。

他校の男子生徒だろう。

「俺は美人の雪女さんの方がタイプなんだよね〜。悪いね、汚ギャルちゃん!」

ヘラヘラしながら、その男子生徒は言った。

麗佳は「誰が汚ギャルよ!」と言って、本気で怒っているように見えた。