月と太陽

数学に続き、国語、地理、英語の授業を受けた。

授業と授業の間の短い休み時間になるたび、他のクラスからわたしを見学する人たちが来た。

人から注目されるのは苦手だ。


お昼休みになった。

4時間目終業のベルと共に、クラスの半分の生徒が教室を飛び出して行った。

「ねぇ、しずくはお弁当持って来てるの?」

スクールバッグに教科書をしまいながら、麗佳が言った。

「ううん、何も」

「じゃあ売店に買いに行く?売れ残りがあれば買えるよ」

さっきのベルでみんなが教室を飛び出したのは、売店目当てのようだ。

わたしは麗佳に案内され、とりあえず売店に行ってみることにした。