ここによく集まる3人、龍紀、涼音、手毬は幼馴染だ。


まず、涼音。

近所のこともあってか、小さい時から遊んでいた。

その時から体が弱く、すぐに倒れてしまうから、ほとんど動かずに家の中で静かに暮らしている。

でも、明るい性格で人懐こい。

ゆるく結った二つの長い髪が印象的だ。


涼音の家に行く時、必ず誘っていくのは龍紀。

こいつも僕の家の近所で、どっちかって言うと涼音の家寄りの家に住んでいる。

少しつり目で、ツンツンとした短髪から分かるように、幼い時から活発で、やや短気なところもあるけど、根は真面目でいいヤツだ。


そして、手毬。

もともとは涼音の友達で、僕たちが涼音の家に遊びに行く時とかぶっていることが多かったことから、自然と話すようになった。

この中で、一番分からない人だと思う。

必要以上に喋らないし、表情もあまり顔に出さなく、全てにおいて『無頓着』という印象がある人だ。

話せば普通だし、優しいし、気配りもきくいい性格なんだけど、2人だけになったら絶対会話が続かなくなる自信はある。

肩につくくらいの後ろ髪と同じ長さの前髪を真ん中で分けているが、それが時々真ん中に垂れてくる時があって、幽霊のように見えてしまう。


かれこれ10年以上の付き合いで、家族のような間柄の彼らだ。