「イブ・・・」 その名前で私を呼んでくる人なんて一人しかいない。 「帆奈・・・ごめっ、私そんなつもりじゃないからね。」 帆奈の好きな人をいまさら思い出して焦る。 そうか、右京君だっけ。 「・・・いいんだよ!がんばってね、進路委員。」 「ごめんね、がんばる。」 いつか、この2人に紫雨のことを話したい。 そう思ったんだ。 ・・・紫雨は誰よりも大切な人だから。 でも、そう思ってたのは私だけだったんだね。