蜜side



「伊吹さん、放課後図書室に資料取りに行くから一緒に来てね。」




「・・・はい。」




それだけ言うと右京君はみんなの輪の中に入って行ってしまった。



右京君って、私と何もかも正反対って感じ。




運動も勉強も、友達もルックスも何もかもできるから。




「みーつ!珍しいわね、あなたが自分から大事(おおごと)引き受けるなんて。」



「・・・私は、ただ。」




真央が近寄ってきて私の肩を勢いよく叩く。



私はただ、紫雨の困った顔を見たくなかったから。




自分からやってみようって思ったんだよ。