紫雨side
蜜が中高年くらいの男に襲われているのを助けたことが俺と蜜の関係の始まりだったのかもしれない。
蜜を助けたのは完全に俺の好意からだった。
暗闇の懐中柱に照らされて見えた整った美貌。
神様の絶妙なセンスで絶妙なバランスでパーツがある。
クリッとした黒い瞳、長い睫、黒くサラサラな髪。
傷一つない玉のようにきれいな肌、柔らかそうな桃色の唇。
完全に、一目惚れだった。
俺だって、まだ教師になったばかりだけど今年で23になる。
いい年した大人が高校生に一目惚れなんておかしい話なのかもしれないけど。