運転席をバンと閉めて和くんが口を開く。よく見たら和くんもスーツ着てネクタイまでしめてる。





「話は後でゆっくりしよう。とりあえず今は黙って俺についてきて」





エンジンを掛けて走り出す車。




落ち着き始めて和くんの姿を横目で見る。やっぱりモテ男だな。かっこいい。スーツもネクタイも似合ってる。




信号で停まると和くんの視線を感じた。





「・・・可愛い。本当にさっきの子が言ってたみたいにお姫様」





「な、な何、言ってるの?私は何着ても一緒。ただの平凡女だよ。和くんこそ王子様みたい。ドキドキするよ。でもずっと見ていたい」